Crosstalk

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技術×調色 対談

金属印刷用インキの技術的なサポートを担う技術部門のS.Kさんと、お客様の色への要望をカタチにする調色部門のD.Hさんが、それぞれの部署の役割や関わり方、未来に向けた技術などについて語り合いました。

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技術 S.Kさん

2007年入社。技術部門で技術サービスを担当。入社後は製品開発に取り組み、現在は金属印刷用インキの技術サポートを担う。平日でも仕事帰りのジムで汗を流すなど、アクティブに動いて心身をリフレッシュ。

調色 D.Hさん

2011年入社。調色部門に所属。営業部門や技術部門と連携しながら要望にあった色調の作製などに取り組む。洋服や靴が好きで、セレクトショップめぐりが趣味。オフの装いは別人!?の噂も。

お客様の技術的な要望を技術部門がピックアップ
調色部門はニーズに応じた色調を提案

技術 Sさん
  • 技術 Sさん

    私が所属する技術部門は、お客様が使われている金属印刷用インキの技術的なサポートを行う部署で、時には要望に応じて製品開発を行っています。お客様から「印刷時に色がうまく出ない」「印刷のトラブルが出る」などのトラブルやご指摘があれば、その原因を調査して改善策を提案しています。その解決策として、お客様にインキを正しく使用して頂き、正しい色が出て、問題なく印刷を進めて頂くためには、営業部はもちろん、細かな色調の設定などを行う調色部門は日常的に連携していますよね。

  • 技術 Sさん

    お客様や金属容器のデザイナーの色に対する思いをカタチにするのが調色部門です。営業部門から「お客様はこんな色が欲しい」といった話があれば、どんなインキを混合すれば求められる色調を出せるのかを検討し、要望にあった特色を設定します。また、デザイナーの「容器をこんなイメージに見せたい」という要望に対して、それを実現できる色調を提案しています。色見本パネルを作ったり、お客様の工場で試し刷りをして、印刷後の仕上がりに問題がないかも確認しています。調色部門は色についての解決策を探る、技術部門は設計や印刷環境などの技術的な解決策を探る、といった役割分担になりますよね。

  • 技術 Sさん

    調色部門はまさに色のプロフェッショナルだと思っています。

  • 技術 Sさん

    消費者が商品を手に取るかどうかは、容器の色にも大きな役割があります。お客様の色への思いはシビアですし、同じ系統の色でも、その商品のコンセプトやロゴ、イメージも含めて検討し、「これなら!」という色調になるよう調色しています。

  • 技術 Sさん

    私たちは主にお客様の技術部門担当者との打ち合わせなどを行いますが、調色部門はもっと現場寄りですね。

  • 技術 Sさん

    実際に印刷設備を動かす現場スタッフの声や要望も聞きますよ。こういった色は使いにくい、出にくい、といった意見は貴重ですから。それらを技術部門に伝え、次の新製品の開発に活かしてもらうのも私たちの役割だと思っています。

自分の関わったインキで印刷された商品が店頭に
「目に見える」成果がやりがいになる

調色 Dさん
  • 技術 Sさん

    D.Hさんはなぜマツイカガクに?

  • 技術 Sさん

    大学まで駅伝を頑張っていたんですが、もともと色に興味があって、就活では服飾系も考えていました。そんな中でマツイカガクと出会い、コンビニやスーパーに並ぶ飲料缶や菓子缶など、思った以上にマツイカガクの製品が身近にたくさんあることを知りました。さっきS.Kさんが言った「色のプロフェッショナル」になるのもいいなと思ったんです。

  • 技術 Sさん

    私は大学・大学院でセラミックスの研究などを行っていましたが、就活では何か強みを持つ企業で働きたいと思っていました。マツイカガクは大企業という規模感ではないかもしれませんが、業界トップを走り続けています。関西で働きたいと考えていた私にとって、京都に本社があったことも入社の決め手の一つでした。私は理系出身ですが、D.Hさんはまさに体育会系です。仕事を覚えるまで大変だったのでは?

  • 技術 Sさん

    入社当初は知らないことだらけで、正直、大変でした(笑)。でも、入社後から金属印刷について、製品について、色について、一歩ずつ学べましたし、先輩のサポートもありがたかったですね。今では若手社員やお客様向けに色の講義なども行っています。色は目で見る感覚が大きく、言葉で伝えることはとても難しいんです。今はその講義を通して、わかりやすく伝えるスキルも身についているように思います。

  • 技術 Sさん

    私は入社当初、開発や提案のスピード感に戸惑いました。新製品や求める色を待っているお客様がいるわけで、大学や大学院のように1〜2年のスパンで研究を進めるスタイルとは異なります。また、競合他社もいて、新しいインキが出てもそのスペックを上回る製品がすぐに登場するのがこの業界。だからこそ、今もお客様からの要望に対し、少しでも早くレスポンスすることを心掛けています。調色部門へお客様の意向を伝える時も、現場確認したその日にすぐ情報を共有するなど、スピーディに解決策を提示できるようにしています。

  • 技術 Sさん

    この仕事をしていて思うのは、やっぱり当社の製品は目に見えるもの。当社の製品を使った商品で世の中はあふれています。自分の仕事の成果が見えるというのは大きなやりがいですよね。

  • 技術 Sさん

    以前、新製品の開発に携わっていた時期があったのですが、なかなかうまくいかなくて、本当に悩んで、苦労して…。でも、そんな試行錯誤の末に生まれた製品で印刷された飲料缶や金属缶を、普段買い物している時などに見ると、やっぱりうれしいものです。

  • 技術 Sさん

    場合によっては私たちの製品を使った商品が全世界に広がるわけじゃないですか。そのスケール感もすごいですよね。責任重大だけど、モチベーションになります。

バイオマス原料のインキ、CCM※の実用化など
海外進出に向けた取り組みを当社の成長エンジンに

※) CCM:コンピュータカラーマッチング

技術 Sさん・調色 Dさん
  • 技術 Sさん

    金属容器を使った商品は世の中にたくさんあります。でも、だからこそもっと新しい表現をしたいと考えるお客様が数多くおられます。色の表現の範囲をもっと広げられるよう、調色部門との連携はもちろん、当社の技術力を駆使し、新たな提案をしていくことが私の目標です。

  • 技術 Sさん

    近年力を入れていることはあるんですか?

  • 技術 Sさん

    最近は脱プラスチックの流れがあり、金属容器においても環境への配慮は次代のためにも検討すべき項目です。生物由来のバイオマス原料を使った新商品の開発には興味がありますね。環境への配慮と印刷での使いやすさ、両面を併せ持つ製品ができれば、海外進出への足掛かりになるはずです。

  • 技術 Sさん

    海外進出の分野で言えば、調色部門では色をデータ化し、調色に活かすCCM※技術の活用にも積極的に取り組んでいます。CCM技術によって、お客様の要望を伺いながらオンラインで色の設定などができるようになれば、海外とのやりとりもスムーズに。測色精度などのソフト面に当社が蓄積してきたデータを応用できれば、海外進出を加速させるきっかけになるはずです。当社は国内ではトップシェアですが、世界レベルではまだまだです。でも、まだ海外に大きな市場があると思えば、当社の伸びしろは相当なものです。

  • ※) CCM:コンピュータカラーマッチング

  • 技術 Sさん

    金属印刷に関わる豊富なノウハウは世界に通用するもの。技術部門も海外を意識して仕事に取り組んでいきたいですね。

  • 技術 Sさん

    海外という言葉が出ていますが、当社は大企業というほどの規模感でもないので、社内にはよい意味でのアットホーム感がありますよね。仕事後に部署で飲みに行くこともありますし、年齢が離れている先輩ともしっかり話せます。

  • 技術 Sさん

    全部署が本社に集まっていますし、部署を超えての意見交換がしやすい環境がありますよね。いざという時に一致団結でお客様の思いに応えられるのが当社らしさだと思いますよ。

  • 技術 Sさん

    そんなS.Kさんが理系学生向けにメッセージを送るなら?

  • 技術 Sさん

    世の中にはさまざまなモノづくりの仕事がありますが、当社の仕事の魅力は、やっぱり自分の仕事の成果が目に見えることでしょうね。自分が印刷に関わった商品がズラッと並んでいる売場を見ると、こみ上げてくるものがあります。それに、一人ではなく、チームで、会社全体で一つの目標に取り組める社風も働きやすさにつながっているように思います。

  • 技術 Sさん

    私は入社後、何度も出張する機会を頂き、お客様の印刷工場や製造工場など、さまざまな現場で活躍する当社の製品を見てきました。お客様の工場の現場ではベテラン担当者さまとのやりとりも多いのですが、体育会系出身だけあって、上下関係のコミュニケーションなんかは得意だったりするんです(笑)。人脈も広がりましたし、いい経験をさせてもらっています。業界知識ゼロからのスタートでしたが、そんな私でも活躍できるくらい成長の機会が多いことも、当社の魅力だと思います。

技術 Sさん・調色 Dさん